今日は、かかりつけの動物病院とは別病院に、心エコーの予約を入れ、わが家のバロン(5歳)を連れて行きました。
いつもお世話になっている動物病院も、家から通うには距離があるものの、心臓病治療で有名な「JASMINE動物循環器病センター」の提携病院になっているため、バロンの心疾患について定期的に診てもらっているのですが、念のためセカンドオピニオンで予約していました。
今回お世話になった動物病院も自宅からは距離があり、掛かりつけの動物病院と、距離的にさほど変わりません。とはいえ、車で30分以上かかります。
家を建てる時、動物病院が何処に幾つあるのかや、夜間対応の有無についても調べ、慎重に引っ越しをしたはずなのですが・・・残念なことに、近所の動物病院には、診療や対応に納得のいく動物病院がありませんでした。
通院時間で、彼にストレスを与えたくはないのですが、妥協はしたくないので仕方がありません。
動物病院の数は、ひと昔まえよりも格段に増えました。その一方で、大切な家族の猫ちゃん・ワンちゃんのために、患者側も病院側に求めることが多くなったように感じます。
それだけ猫ちゃん・ワンちゃんが大切な家族だからでしょう。それどころか、「わが子以上」だったりします。これだけ病院数が増えても、動物病院選びで悩まれている方は、案外多いのではないでしょうか?
動物病院や獣医師に求めることは、人ぞれぞれでしょうけれど、先生との相性や、知識の新しさや情報量、猫ちゃん・ワンちゃんとの向き合い方、愛情を感じられるかどうか等・・・単純に病院との距離や治療費だけが重要ではなく、むしろハード面よりもソフト面の方が大切だったりします。
バロンの掛かりつけの病院探しも、簡単ではありませんでした。
(↑「マカロン♡キャットニップ入りおもちゃ」https://premier3.kawaiishop.jp)
バロンが心疾患だとわかったのは、彼が2歳のときでした。
耳にプツプツと粟粒ができて赤くなり、ひどく痒がる症状が出てからしばらく治らず、毎週の様に病院通いをしても、原因不明。その頃は、毎月のように5・6ヶ所の動物病院をドクターショッピングしていました。
どの病院に行っても、同じ様な検査を繰り返し、処方されるのは決まってステロイド薬。ステロイドなので、投薬後しばらくは症状が鎮静化するのですが、一時的に良くなったように感じても、状態はかえって悪化していくばかり。
このままでは・・と焦りを感じ、前に長男(ショコラ)が夜間救急でお世話になったK先生なら・・と思い立って、動物病院に問い合わせてみたものの、先生はすでに退職後でした。
それからは、グーグル先生を頼りにK先生を探す日々。たまたま、隣県で開業されていることを知り、片道2時間(車)をかけ、K先生の病院を訪ねることができました。
車で2時間もかかったから、バロンの心拍が上がってしまって心配だったわね。ストレスだと思うけど・・・途中で開口呼吸も見られたの。無事で良かったわ(涙)
K先生は、丁寧な触診と聴診が印象的な先生です。
この時はじめて、「心雑音」があることを指摘されました。これまで、相当数の動物病院を受診してきましたが、「心雑音」について、どの動物病院でも指摘されたことがありませんでしたから、驚きました。
丁寧な触診と聴診のおかげで、運良く発見できて本当に良かったと思います。K先生には、本当に感謝しかありません。
私の心配事は、もはやバロンの「耳」ではなく、この瞬間から「心臓」に変わりました。
残念ながら、K先生の病院に通うのは物理的に無理です。
この時、「心雑音」があることが判っただけでも、来た甲斐があったと思いましたが、今後どうすれば良いのか途方に暮れたのはお察しいただけるとかと思います。その日から、「心雑音」の件でまたもやドクターショッピングがはじまりました。
けれど、行く先々の病院で、「薬を飲んだら一生・・・若いからもう少し様子をみては?」という打診ばかりが続き、引っ越し後の近所の動物病院においては、「心疾患は専門外だから他に行って」と電話で断られる始末。
幸いにも「耳」については、ステロイド薬(確か飲み薬)とステロイドが入っていない炎症を抑える薬(軟膏)を両方使用し、症状に合わせて徐々にステロイド薬を減らしていくという方法で、間も無く完治しました。
でも、諦めるわけにはいきません。グーグル先生の力を借りて、ようやく主治医のS先生に辿り着きました。2019年秋頃だったと思います。
S先生の病院で、はじめて心エコーを実施しました。左心室の壁が健康な子に比べて分厚く、左心室と左心房の間に位置する僧帽弁が太くなっていることが判明。
そのせいで、僧帽弁がしっかり閉まらず、血液の逆流が起きている・・・。つまり、バロンは「肥大型心筋症」と「僧帽弁閉鎖不全症」だったのです。左心室から全身へ血液が送られる際に、狭くなっている流出路を血液が通るため、「心雑音」が聞こえるようです。
この時は、まだ心室壁の厚さが5mm後半だったと記憶しています。
心筋症は加齢とともに進行していきます。心室壁が6mmを超えると「肥大型心筋症」と診断されるようです。「心筋症」といっても、「肥大型心筋症」のほかに、「拘束型」や「拡張型」などタイプがあります。
基本どれも完治させることはできないので、進行をできるだけゆっくりにするための投薬治療が基本となるとのことでした。
半年に一度のペースで心エコーを実施し、投薬はβ遮断薬のアテノロームと血栓予防薬のクロピドグレルを処方してもらい、経過をみることになりました。
どちらの薬も味がきつい様で、とくにクロピドグレルの苦みは酷いらしく、薬に対するバロンの警戒心は強くなっていきました。投薬の1週間の平均勝率は2勝6敗・・ほぼ私の完敗状態。
バロンにお薬を飲ませるのはかなり難しいわ。実は未だに苦戦中なのよね。
クロピドグレルは苦いので、糖衣錠になっているものの、猫に対する分量は、1T錠では微妙に多いので、砕いての処方になってしまい、苦さが際立ってしまう様です。(今回受診した病院では、1錠処方。若干、投薬量は多いが問題はないと判断。砕くと糖衣が剥がれてしまうので苦さを誤魔化すのが困難)
「投薬用ちゅ〜る」は一般の「ちゅ〜る」よりも粘度が強く、薬と一緒に与えやすいのですが、疑い深いバロンの場合、一切受け入れようとしません。一度、苦さを味わってしまったのが余程ショックだったのかも知れませんが・・。
「メディボール 猫用」や「グリニーズ ピルポケット」、「ちゅ〜るビッツ」etc.投薬用の補助トリーツをあれこれ試してきましたが、まだ「これだ!」というものには出会えていません。
CIAO 投薬用ちゅ〜る まぐろ 猫用(12g*50本入)【ちゅ〜る】
「投薬用ちゅ〜る」は私も試したよ♬お薬をコーティングする様に
くっ付いて、お薬の味を味わう前に飲み込めちゃう感じ。
メディボール 猫用 ささみ味(15個入)【Vet’s Labo】
「MediBall」はいろんな味が出てるわよ♬ ボール上のおやつの中にお薬を閉じ込めるんだけど、丸めてもポロポロ崩れてきちゃうから、ちょっとコツがいるかもね。
「Greenies ピルポケット」は柔らかく成形しやすいのが良いと思うの。
でも、嗜好性はイマイチな気がしたわ・・わたし濃い味がすきなの。
チャオ ちゅ〜るビッツ まぐろ(12g*3個入*6袋セット)【ちゅ〜る】
「ちゅ〜るビッツ」は、弾力があるの。錠剤を真ん中のちゅ〜るに埋めこんでしまえば、お薬が隠れるので食べやすいわね。でも、弾力があるから噛んじゃうの。よく噛む子だと、お口の中からお薬だけがポロッ・・なんてもこともよくあるわ。お薬の大きさに注意ね。
投薬用のトリーツは「楽天」でも買えるわ♬
「投薬用ちゅ〜る」は動物病院で貰うよりも安く購入できるから、助かってる♡
お薬は、無理に与えてストレスになると逆効果なので、先生と相談し、苦いクロピドグレルをやめることに決めました。その代わり、サプリメントのハートアクトに切り替える選択をしました。
「ハートアクト」サプリメントも楽天やAMAZONで購入できるよ!
今も、お薬は飲めたり、飲めなかったり・・が続いていますが、最近新しい投薬用トリーツを試してたところ、投薬の勝率がわずかに上がったので(笑)、紹介します。
「ビオナチュレ」のスプラット味が、今までで一番バロンには好評だったね。
みんな好みが違うから、大変よね。
バロンは「ビオナチュレ」のスプラットを気に入ってくれました。
ビオナチュレ 投薬補助トリーツ 猫用 食べ比べセット(スプラット・鮭) 10g×各5本※お1人様6セット限り
慢性腎不全のショコラ用に、腎臓に負担の少ないトリーツを探していたところ、こちらを見つけました。低リン・低ナトリウム、保存料や着色料も不使用なので安心して与えられます。
心臓や腎臓への負担を軽減するためには、トリーツの原材料などにもこだわりたいものです。お薬を飲んでくれるかどうかも大事ですが、毎日くちにするものだけに、トリーツも重要。
腎臓への負担の少ないフードを選ぶと、ナトリウムが抑えられているものが多いので、心臓への負担も軽減できて安心です。将来的な腎臓病へのリスク軽減を考えるならば、尚のことですね。
バロンは、「鮭」味は残念ながら食べてくれませんでした。「スプラット」は気に入った様ですが、お薬を混ぜると、簡単には食べてくれません・・・。
バロンは、とても神経質で勘が鋭く、投薬や通院でたびたび手を焼きます。
「病院」のワードを覚えてしまったのか、直感力かは知り得ませんが、夫と通院について話をしていると、家の中でも忽然と姿をくらまします。キャリーケースを準備する音だけで、隠れんぼは当たり前。朝・夕の食餌の準備には、彼は必ずといって良いほど「立ち会い」ます。
自分専用のお茶碗に、薬を混ぜられないか見張るのです。疑り深いのか・・、他の子が自分のご飯に口をつけて食べるのをジッと観察してから食べたりします・・。毎日の投薬は、彼との知能戦状態で、人間の私が惨敗です。
なかなかうまく投薬ができず、こんな調子でダラダラとやり過ごしてきてしまいました。
そうこうしているうちに、バロンももうすぐ6歳になります。
また心エコーの時期に差し掛かったので、思い切って別の病院を受診してみた今回ですが、正解でした。かかりつけの病院とは微妙に違う検査結果と、それに対する細かな説明も聞くことができ、バロンの病状をより深く理解することができました。
病院は少なくても2ヶ所〜3箇所は受診して、他の先生の見解や説明を聞いておくことは、大切な家族を守るためには必要不可欠だと実感した次第です。
また、365日24時間の動物病院は数少ないのが現状ですから、万一の時に備えて、かかりつけの病院は少なくとも2〜3つ以上持ち、それぞれの先生にも、他病院での検査結果や診察内容について連携しておくことが望ましいと思います。
動物病院によって、心エコーの結果(どこまで測るのかなど)や先生の見解は、微妙に異なることがあります。それは当然だと思うのです。今回お世話になったO先生も、丁寧に説明して下さって、個人的な意見も含めて時間を取ってお話ししてくださいました。細かい質問にもひとつひとつ答えてくださり、感謝しています。
(心エコーの結果報告書については、次の記事②に掲載します)
この結果をまた、主治医のS先生にも見てもらい、双方の先生のお話しを伺いながら、バロンにとって負担が少なく、QOLを意識した選択をしていきたいと思っています。
病院、半日がかりで大変だったね。バロン、お疲れさま。ちゃんとお薬飲んで、長生きしてね。私はインスリン注射も苦いお薬も毎日がんばったのよ! By モカ
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