こんにちは、moch@(モカ)です。
みなさんは、世の中の「ご長寿猫」と言われる猫の飼い主が、どんなことに気を配り、何にこだわっているのか知りたいと思ったことはありませんか?
わが家には16歳の長男(MIX)を筆頭に、現在4匹の猫’sが暮らしています。つい3ヶ月前のことですが、12歳の次女モカが糖尿病の合併症で虹の橋へと旅立ちました。
昔と比べて食べ物の質も良くなり、完全室内飼いの猫が増え、医療技術の進歩やワクチン摂取率の増加もあって、猫の平均寿命はどんどん長寿傾向にあります。とはいえ、個体差があるのも事実。
わが家のモカは、5匹の中でも一番病気知らずの子でしたが「糖尿病ケトアシドーシス」で突然倒れ、闘病中に合併症を起こして亡くなりました。一番長生きしてくれるはずと期待していた子だったのですが、闘病の末に亡くなったので、これが彼女の天寿だったとは思えず残念で仕方がありません。
病気にもよりますが、持病の有無は猫の寿命に深く関わってきます。できる限りストレスを与えず、病気にさせないことが長生きの基本になりますが、他に何かコツのようなものがあるのだとしたら、それは一体何でしょう。
読者アンケートで判明!「長寿の理由と秘訣」
「長寿」といわれる猫の年齢はいったい何歳からでしょう。
日本動物愛護協会が定める基準では、猫や小型犬は18歳以上で「長寿」とされているようで、中型犬で15歳、大型犬で13歳だそうです。
週刊ダイヤモンドの編集部が2021年10月に実施した読者アンケートでは、これらの年齢を超える猫や犬を飼ったことがある人は188人に上り、長寿の理由や秘訣を尋ねていました。
参考書籍:2021/11/27『週刊ダイヤモンド 犬&猫 「うちの子」の大問題 病気・老い・お金』
「長寿」とされる猫・犬の飼い主さんに尋ねた結果、最も多かった回答は「ストレスをかけない」。想像がつく回答なので驚きはしませんでしたが、ストレスをかけないことは言葉で言うよりも案外難しいものなのかもしれません。
[書籍のメール便同梱は2冊まで]/週刊ダイヤモンド[本/雑誌] 2021年11月27日号 【特集】 犬&猫 「うちの子」の大問題 病気・老い・お金 (雑誌) / ダイヤモンド社
ざっと全体の2割がこの趣旨のコメントを書かれていたようで、人間都合の引っ越しや旅行などで環境を変えたりせず、できる限り自由にさせ、ストレスのない環境を心掛けている人が多く見られたとのこと。
人間の健康知識でも、精神的なストレスから免疫力が低下し、体調不良につながることは指摘されていますよね。
愛猫が安心して自由に行動でき(室内で)、ストレスを感じにくい環境づくりが必要ということなのでしょう。ペットショップさながらに狭いケージに閉じ込めたまま猫を飼う方や、狭いアパートやマンションの一室で多頭飼いをする飼い主さんは、人間都合の飼育環境になっていないか、今いちど環境の見直しを検討する必要がありそうです。
ちなみに多頭飼いの場合、どのくらいの広さがあれば猫たちがストレスを感じずに過ごせるのか気になりますよね。実は、部屋数マイナス1匹までが猫の飼育に適した環境と言われています。
例えば4匹なら、自宅の部屋数は5以上ということになりますね。猫同士のテリトリーについて考え、普段は仲良しの猫たちでも、ストレスなく適度な距離感を保って共に暮らせる広さが必要なのです。飼育環境の広さが十分ではないからといって、猫を家の外に放し飼いにしてしまうことはおすすめできません。人間のための環境下で長生きするのは猫にとって至難の業なのです。
猫同士の相性の見極めも重要です。しかしながら、最初から相性が良いかなどわかるはずがありません。ストレス軽減に役立つアイテムを常備してあげることも必要です。
↑愛猫のストレスを軽減 ヒューマンクオリティのまたたびの実入り またたび入りけりぐるみ
「ストレスをかけない」の次に大切なのは?
次に回答が多かったのは、やはり「バランスの良い食餌」という回答でした。
ところが、「バランスの良い食餌」を具体的に突き詰めていくと「人間のものを食べさせない」と答えた21歳の猫の飼い主がいる一方で、「何でもあげていた。ギョーザや酒も好きだった」と回答した23歳の猫の飼い主もいた様子。
お酒や餃子は、猫には大変危険です。この飼い主さんの猫ちゃん(23歳)は、偶然大事に至らなかったのでしょうが、ネギ類が豊富な餃子や、そもそもアルコールを与えるのは猫の寿命を縮める行為なので真似をしてはいけませんね。
長寿猫の飼い主は、「キャットフードしか与えない方が良い派」と「キャットフードだけではなく手作り食も与える派」に意見が分かれた様です。
私は後者で、総合栄養食のキャットフードをベースに、ときどき手作りご飯を与える派です。とはいえこれはごく最近のことで、愛猫モカが亡くなってしまったことが、キャットフードだけの食餌を見直すきっかけになりました。
キャットフードだけに頼りすぎると、災害時などの万一の際に食べれるものが限られてしまっては困ります。かといって、ペットフードに頼らず全てを手作りご飯にするのは、かえって栄養バランスが偏るリスクも生じますよね。
安心安全なキャットフードの総合栄養食を基本にし、時々その子に合った栄養豊富な食材で愛情を込めて手作りしてあげるのが、バランスが良いのではと考えています。
最高齢は32歳!?
このアンケートに参加された中で、もっとも最高齢の猫は32歳でした。
この方の猫ちゃんは、発症すれば死亡率が極めて高いFIP(猫伝染性腹膜炎)のウイルスが陽性で、産んだ子はみなFIPで亡くなってしまったのだとか。
しかし、母猫は終生発症せず、元気に生きたとのこと。食べ物や健康管理に特別な工夫はしなかったのに、他に飼った多くの猫よりもはるかに長生きしたのだというのです。
編集部は、この特集の取材の中で、複数の獣医師にも長寿のポイントを尋ねたが、おおむね「一概にこれが秘訣になるとは断言できるものはない」という答えだったようです。
たしかに、健康に関するデータが豊富な人間でさえ長寿は謎なのだから、犬・猫について長寿の秘訣を断定するのは難しいのでしょう。
それでもやはり、「ストレスのない環境」と「安心安全でバランスの良い食餌」、「いつでも飲める豊富で清潔な水」、「清潔で快適なトイレ環境」という基本は外せないものだと私は思います。
持って生まれた持病は仕方がありませんが、健康に生まれてきたのならできる限り病気をさせず、動物病院に行くのは健康診断のときくらい・・というのが理想ですね。
本当にある?「19歳の壁」
長寿とされる猫の年齢が18歳以上で、中には30年以上生きるご長寿猫がいることもわかりました。気になるのは、よく耳にする「19歳の壁」です。
皆さんは、「19歳の壁」というのを聞いたことはありますか?
ペット医療の発達で長生きになったとは言え、ご長寿猫の数も、19歳になるとなぜかその数が急激に減ってしまうのです。これが「19歳の壁」と言われる所以なのでしょう。では、なぜ19歳になるとガクッと減ってしまうのでしょうか?
19歳というと、人間の92歳くらいになりますね。このころから、これまで通りの飼育環境下でも元気に暮らせるとは限らなくなってきます。
水を飲む、食餌をする、階段を降りる、移動する、認知症、排泄困難、夜鳴き・・・シニアになれば年を重ねるごとに、これまで一人でできていたことが、衰えで段々とできなくなってきます。
それに起因して、様々な問題が起きやすいのでしょう。この状態で放っておいたら、脱水、怪我、栄養失調、脱走、迷子、事故・・・最悪、亡くなってしまうリスクも高くなる年齢なのです。
体の衰えを飼い主側がやさしく受け止めて、愛猫に寄り添ったサポートやケアができるかどうかが、「19歳の壁」を超えるポイントになってくるのではないでしょうか。
最後に・・・
愛猫家なら、わが子と触れ合う時間も、思い出になる掛け替えのない出来事も、できる限りたくさんたくさん欲しいと願うもの。そして、ただ長生きさせたいわけではなく、1日でも多くの時間を健康で元気に幸せでいて欲しいと願うもの。
姿形は異なっても、大切な家族であり、人によってはわが子以上に「うちの子」です。
いずれは猫も人も虹の橋を渡る日がやってきます。
猫の長寿化が話題になっているとはいえ、所詮は人間の寿命の半分にも満たない短い一生です。多くの場合、大切なわが子が先に虹の橋の袂で待つことになるのでしょう。
いずれまた、虹の橋の袂で出逢う時に、互いに再会を喜びあえるように・・・精一杯の愛情を注いであげてください。
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